お店の名前を覚えてもらうためには、あらゆる広報やブランディングも大切ですが、目に留まる看板デザインも重要です。
世に看板は星の数ほどありますが、例えば同じデザインでも、より存在感を出し訴求力をアップする一つの手段として、文字の厚み出しがあります。
こちらは廿日市のイオンタウン楽々園にオープンされた創業明治10年の老舗「肉のウエダ」さま店舗の看板取り付け工程をご依頼いただいた際の様子です。
上の創業明治10年は「アクリル切文字」、ロゴと植田商店さまの文字は「カルプ文字」という方法で厚みをだしています。



どちらも軽量で耐久性があることが特徴ですが、カルプ文字は発泡ウレタン樹脂にカルシウムという添加剤を加えた複合材を、アクリル切り文字はその名のとおりアクリル樹脂を切り出したものです。なお、アクリル切文字には10mmまでという厚みの制限があります。
透明感が必要な場合にはアクリル切文字を使ったりもしますが、今回は、厚みの違いを出して同じ看板内の変化をつけるために、両方の素材を使っています。
どちらも一緒の厚みでもいいじゃん?と思われるかもしれませんが、遠目からみたとき、また歩きながら横から見たときの陰影の差があるかないかで看板は表情が変わり、ちょっとしたいい意味の違和感はお客様への訴求力に違いがでます。こういった部分をこれまでの長い経験の中でご提案したり、デザイナーさんや建築家さんと一緒に考え、お客さまに喜んでいただけるのが看板屋さんの仕事の醍醐味だと思っています。
以下は普段はあまり見ることがないであろう取り付け風景です。
看板をある程度作っておいて設置することもありますが、現地でバランスをみながら施工することも多いです。デザイナーさんの作ったデザインを印刷した紙にきっちりあわせてとりつけていきます。




とてもきれいに仕上がった看板、そして新しくできたお店に陳列された商品たちに惹かれ、多くのお客さまが立ち寄ってくださいますように!
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